ご挨拶

理事長挨拶

第34回日本臨床工学会の開催にあたり

会員・関係者各位

公益社団法人日本臨床工学技士会
理事長 本間 崇

 第34回日本臨床工学会は、2024年5月18日(土)から19日(日)の2日間、『臨床工学の更なる極みへ ~知識・技術のシンカ~』をテーマとし、福井県福井市において開催されます。担当頂きます(一社)福井県臨床工学技士会の五十嵐茂幸大会長をはじめ福井県臨床工学技士会の皆様のご尽力に感謝申し上げます。この学会は、当会が行う公益事業として「全国の臨床工学技士を対象にした学術技能の研鑽及び資質の向上を目的とした事業」に位置づけられております。2019年の年末から続いています新型コロナウイルス感染症は、新たな戦略及び生活様式を模索する「withコロナ」が提案されており、2023年5月から感染症5類に分類され経済活動も活発になってきております。しかしながら、イベント開催 については、国の指針や県の施策を考慮して開催して参りたいと考えます。また、現地での開催に出席できない会員の皆様にも学会に参加して頂くために、Webを併用し開催することに致しております。会員皆様におかれましては、今回も臨床工学会参加に際し引き続き皆様のご理解とご協力をお願い致します。

 さて、2021年10月1日に臨床工学技士法の一部が改正され、臨床工学技士に対し、6つの業務(法律5つの業務、政令1つの業務)が新たに認められております。これらの業務を行うためには、厚生労働省が指定する告示研修(日本臨床工学技士会が実施)の受講が必須であり、既に多くの臨床工学技士の方々が受講頂いております。今後は、各施設において新たな業務の推進が図られて行くことが求められており、今学会では、積極的な取り組み等の報告がなされると思います。その結果として、医療機器を使用した診療を有効かつ安全に実施するために、いのちを支えるエンジニアとして臨床工学技士の果たす役割が大きくなると考えます。

 このように社会から、臨床工学技士への期待が高まっている中で、学会が開催されることは大変有意義なことであり、新たな未来を切り開く第一歩ではないかと考えております。また、他に当会が推進している事業に対し、各委員会が企画した事業内容や、会員各位からの種々な研究成果についてご発表・討議がなされることになっております。今大会のサブテーマであります「知識・技術のシンカ」に向けた方向性が示されることを確信しております。

 大きく社会が変化する困難な状況の中で、本学会にご協力を頂きます賛助会員の皆様、全国より参加頂きます会員の皆様・関係者の皆様のご理解、ご協力をお願い致します。    最後に、コロナ禍が続く中において私たち臨床工学技士は、医療を受けられる患者さんのために何が出来るかを考え、更なる診療技術の向上を目指して行きたいと考えます。重ねて当会に一層のご尽力を賜りますことをお願い申し上げると共に、多くの会員の皆様に参加して頂きます様お願い申し上げます。

2023年7月末日



学会長挨拶

第34回日本臨床工学会
学会長 五十嵐茂幸
福井県済生会病院

 この度,第34回日本臨床工学会を福井県臨床工学技士会が担当させて頂くこととなりました。学会テーマは、「臨床工学の更なる極みへ ~知識・技術のシンカ~」とし、2024年5月18日(土)・19日(日)の両日、フェニックス・プラザ、ザ・グラン ユアーズフクイ、繊協ビルの3会場で、また「いのちのエンジニア」体験コーナーは、福井市にぎわい交流施設1Fハピテラスで開催いたします。

 さて2021年5月に臨床工学技士法の一部が改正され、新たに業務範囲の拡大がなされました。これらの知識・技術を補うべく告示研修では、約20時間のオンデマンド型eラーニングにより基礎的な知識を修得し、2日間の現地実技研修では対面式にて、2人1組で模擬医療機器等を用いて実技を修得している状況でもあります。この告示研修の効果も相まって医療の現場では、業務のタスクシフト/シェアが急速に広がりを見せているところでもあります。

 2024年は医師の働き方改革で時間外労働の上限規制が適応される年であります。医療の現場において、また臨床工学技士の現場においても、すでに業務形態が少しずつ変化している状況でもあります。今回の学会テーマにも示しましたが、私達臨床工学技士は、強い使命感のもと、新たなステージを迎えるうえで、臨床工学の知識・技術を、更にシンカ(漢字ではいろいろなシンカあり)させる必要があります。

 医療は少子高齢化の時代に突入しております。安心・安全を担保に高度先進化された現在の医療において、どのような業務にどのように貢献していけるのか、さらに必要な業務は何なのか?を、多くの参加者のもとでディスカッションし、コンセンサスを得ながら導き出すとともに、2日間と限られた時間ではありますが、与えられた業務に確実な技術提供と伝承方法、進歩していく医療と時代に対応できる確かな臨床工学について考える機会としたいと思います。

 最後に第34回日本臨床工学会では、開催に合わせるかのように「北陸新幹線」が福井県敦賀市まで延伸され、福井駅周辺は新しい街並みにシンカします。学会では一般演題やBPA発表に加え盛りだくさんなシンカに関する企画を予定しております。全国でも会員数が少ない少数精鋭の福井県臨床工学技士会ではありますが、皆さまにとって新しい知見が深まり心温まる有意義な大会に出来るよう準備を進めている所でございます。

 ぜひ多くの皆様の参加をお待ちしております。

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