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表面脱灰の免疫組織化学への影響

尾花ゆかり

日本大学医学部病態病理学系病理学分野


【要旨】
パラフィンブロックの薄切中に、切片にメス傷ができたり裂けてしまったりして良好な切片が得られず、石灰化物の存在に気づくことがある。そのような時は、脱灰液を含ませたガーゼやペーパーをパラフィンブロックの薄切面に直接当てて浸す表面脱灰を行って石灰化物を除去する。緊急処置であるため、迅速な脱灰ができる酸性脱灰液が主に用いられる。
一般的に脱灰というと、骨髄生検などに対して行われるパラフィン包埋の前処理のことを指す。その場合、酸性脱灰液を用いると染色性が低下することが知られている。表面脱灰(ブロック脱灰ともいう)というパラフィン包埋後のブロックに対する処置が免疫染色にどのような影響を与えるかについてはあまり知られていない。
ここでは、表面脱灰後の薄切切片の免疫染色性について行った実験結果を紹介する。


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