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紫外線水平照射殺菌装置ルマリエによる浮遊菌制御手法と空気感染防止対策について

後藤 公一(ダイバーズロジック株式会社)


 LUMALIER(ルマリエ)は結核の二次感染抑止を目的に、米国における結核感染症対策医、各州の公衆衛生管理者、NASA等と協力し、コマーシャルライティングデザイン社が開発した紫外線空気殺菌装置である。

欧米で20年近くにわたる使用実績があり、国立・公立病院、保健所、学校、刑務所、各種研究施設、各種製造工場などの幅広い分野で結核の感染管理以外においても浮遊菌に対する有効な空気殺菌装置として多数導入され、the National Tuberculosis Ultraviolet Shelter Study(国立紫外線結核シェルター学会)やHarvard School of Public Health(ハーバード大学公衆保健衛生学部)など多くの機関から推奨を受け全米の紫外線空気殺菌装置市場でトップシェアを誇っている

LUMARIEがこれだけ高い評価を得ている理由としては、その殺菌効果は勿論のこと、高い安全性を確保したことにある。人や動物が在室中でも殺菌線照射による被爆を防ぎ、室内を常時殺菌することが可能である。これは、これまでの紫外線殺菌装置にないLUMALIER独特の形状と、殺菌線を水平に照射するという斬新且つ独自の殺菌線照射方法による。

LUMALIERは日本国内では2002年夏より主に医療機関や老人施設に導入され、HEPAの補助装置、或いは単体での空気殺菌装置として新たな浮遊菌制御方法を構築しており、感染管理におけるスタンダードプリコーションとして採用する施設も増加してきている。

今回はLUMALIERを設置した施設での浮遊菌増減データや温度湿度風速データ等を織り交ぜ、感染管理の現場における空気感染防止対策としてのLUMALIERの有効性を報告する。


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