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クリオスタットオゾン処理についての検討

榎本純也(サクラファインテックジャパン開発企画部)


術中迅速診断に使用されるクリオスタットは、病理検査室に必要不可欠な装置である。近年、そのクリオスタットが原因となるバイオハザードが大きな問題になっており、安全な運用方法及び安全性の高いクリオスタットが求められている。
サクラファインテックジャパン㈱では,新たな試みとして庫内をオゾン処理することができるクリオスタットCRYODMの開発を行っており術中迅速診断の安全な運用の一助になればと考えている。術中迅速診断は1日1回とは限らない。1日複数回の術中迅速診断が行われその検体が、感染性の恐れがある場合、処理後直ちに庫内の消毒を実施する必要がある。現在のクリオスタットは消毒機能を有しているものも多いが消毒を完了し再度使用可能になるまでに7時間~8時間の時間的猶予が必要であった。通常、消毒は室温に戻すのが一般的でありー20~―30℃の庫内温度が必要な凍結切片作製ではここに時間がさかれることが問題であった。これでは1日複数回の迅速診断に対応することができずアルコール系消毒剤による噴霧又は清拭しか手がないのが実情である。CRYODMのオゾン処理は上記の問題点を改良すべくデザインされており下記の特徴を有している。
○自動処理(手動及び自動)
○庫内が低温の状態で処理することが可能
○処理時間は74分(オゾン浄化処理時間含む)で完了
このような特徴により、昼休みに処理を行うことができ、より安全に術中迅速診断を行うことが可能となる。


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