総　　説

胃癌とCLDN18.2

桑田　　健¹　　　設樂　紘平²

（国立がん研究センター東病院　¹遺伝子診療部門，²同　消化管内科)

要旨: CLDN18.2が胃癌／食道胃接合部癌のバイオマーカーとして注目されている。CLDN18.2陽性の切除不能進行・再発胃癌／食道胃接合部癌を対象とした抗CLDN18.2モノクローナル抗体ゾルベツキシマブの一次治療としての有効性および安全性が，SPOTLIGHT試験およびGLOW試験で示され，2024年3月に薬事承認された。これらの試験における臨床成績や免疫組織化学染色法によるCLDN18.2検査・判定基準とともに，CLDN18.2陽性胃癌の臨床病理学的特徴について紹介する。

キーワード:stomach, esophagogastric junction, adenocarcinoma, CLDN18.2, Zolbetuximab

Gastric Cancer and CLDN18.2

Takeshi Kuwata¹, and Kohei Shitara²

¹Department of Genetic Medicine and Services, and ²Department of Gastroenterology, National Cancer Center Hospital East

（論文受付:2024年4月17日）

（採用決定:2024年4月23日）