HOME > 最新例会抄録 > ミクロトーム替刃 取り扱いの注意点
石井 克英
フェザー安全剃刀株式会社
病理標本の薄切で使用するミクロトーム替刃は、ミクロン単位の切片を連続して安定的に採取できるよう、超精密な刃先加工を施した非常に切れ味に優れた刃物です。ただ、精密な刃先は僅かな接触でも損傷することがあるため、取り扱いには注意が必要です。替刃の性能を十分に発揮し良質な切片を効率的に採取するため、また使用者の切創事故の防止のため、ミクロトーム替刃の取り扱いの注意点についてご紹介いたします。
重要なポイントは、精密に加工された刃先と樹脂コーティングに対して、薄切による負荷以外でのダメージを与えないことです。ミクロトーム替刃をケースから押し出す際や、ミクロトームホルダーへの着脱時、また薄切作業中のパラフィン屑の清掃等では、指先は当然のこと、舐め紙や刷毛などの道具が刃先の切れる部分に触れないよう取り扱う必要があります。
替刃交換時の注意点としては、替刃をミクロトームホルダーの奥までしっかりと押し込み固定することが重要です。ほんの僅かでも替刃が斜めに固定されていると、薄切時の刃先とブロック面とのズレが大きくなり、安定した薄切が困難になります。また、替刃をミクロトームホルダーに固定する際は、替刃両端の切れない部分を押し込んで行うと、怪我の防止と刃先の保護に繋がります。
その他、ミクロトーム替刃は薄切だけではなく切り出しでも使用されています。取り扱いの際は、替刃の形状と刃先の向きを確実に確認し、専用のハンドルに装着して使用することで、細かな検体の切り出しを安全で正確に行うことができます。
ミクロトーム替刃を有効且つ安全に使用するためのこれらの注意点について、詳しくご説明いたします。