仙台赤十字病医誌　Vol.27, No.1, 41-46, 2018

原著

当院産科病棟における患者説明用「産科病棟でよく使うお薬
説明表」に対する意識調査

仙台赤十字病院　薬剤部^1），看護部^2），産婦人科^3）

石橋　摩耶^1）　　佐藤　綾子^1）　　佐藤　貞子^2）
谷川原真吾^3）　　堤　　栄二^1）　　鈴木　伸男^1）

Questionnaire on Drug List for Patients at Obstetrics Ward of Japanese
Red Cross Sendai Hospital

^1）Department of Phrmacy, ^2）Department of nursing, ^3）Department of Obstetrics and Gynecology,
Japanese Red Cross Sendai Hospital

Maya ISHIBASHI^1）, Ayako SATO^1）, Sadako SATO^2）, Shingo TANIGAWARA^2）,
Eiji TSUTSUMI^1） and Nobuo SUZUKI^1）

要旨

多くの妊婦・授乳婦は薬剤を使うことに不安を感じている．不安を解消するため，当院産科病棟で患者説明用「産科病棟でよく使うお薬説明表（以下説明書）を作成し，配布した．説明書の配布前後での不安の内容の変化と不安が解消されるかを調査した．
　不安の内容の多くは説明書配布前後ともに，使った薬剤の「胎児への移行性」と「母乳への移行性」についてであった．しかし，妊婦・授乳婦の7割は説明書によって不安が解消された．
　多くの妊婦・授乳婦で説明書により不安が解消されたため，説明書は不安の解消に役立った．

Key words：妊婦，授乳婦，説明書，アンケート，薬剤