仙台赤十字病医誌 Vol.25, No.1, 3-14, 2016
総説
C型肝炎の診断と治療
仙台赤十字病院 消化器内科
菅野 厚
Diagnosis and Treatment for Hepatitis C
Department of Gastroenterology, Japanese Red Cross Sendai Hospital
Atsushi KANNO
要旨
1989年,非A非B型肝炎の原因がC型肝炎ウイルスであることが明らかとなった.レプリコン細胞や培養細胞を用いた研究によりC型肝炎ウイルスの生活環が明らかとなり,C型肝炎の治療がインターフェロン療法からdirect acting antiviralsを用いたインターフェロンフリー療法へと変わりつつある.いよいよ薬により肝炎をコントロールできるが時代になったが,ウイルス消失例からの肝癌の発症という問題が残されており,今後さらなる研究の進歩が希求される.
Key words:Hepatitis C, HCV RNA, Interferon, Direct acting antivirals