仙台赤十字病医誌 Vol.24, No.1, 11-18, 2015

原著

宮城県の献血概況

宮城県赤十字血液センター

中川 国利  澤村 佳宏  七島 浩貴
新林佐知子  國井 節子  工藤 浩司

Blood Donation in Miyagi Prefecture

Japanese Red Cross Miyagi Blood Center

Kunitoshi NAKAGAWA, Yoshihiro SAWAMURA, Hirotaka SHICHISHIMA, Sachiko NIIBAYASHI, Setsuko KUNII and Hiroshi KUDO

要旨

宮城県における平成25年度および過去5年間の献血概況について検討した.平成25年度の献血者は男性60,405名,女性30,691名の計91,096名で,平成21年度の92,058名と比較して減少した.また必要献血者92,490名に対して達成率98.5%であり,過去5年間いずれの年度においても必要献血者に達しなかった.年齢別では40歳代が全体の26.6%と最も多く,かつて献血者の主体であった20歳代の若年者は21.3%と漸減した.献血方法別では全血57,995名,成分33,101名で,献血施設別では献血バス38,987名,献血ルーム52,109名であった.全血献血に占める400 mL献血率は88.3%で漸増した.血液センターの責務は,献血していただいた貴重なる血液製剤を,必要とする患者に安全に,しかも確実に提供し続けることである.今後とも県民の理解と協力を得て,善意に基づく献血制度を堅持する必要がある.


Key words: 献血,輸血,若年者献血,血液製剤安定供給,宮城県赤十字血液センター