仙台赤十字病医誌 Vol.22, No.1, 51-58, 2013

原著

手術室における固定チームナーシング導入の評価と課題

仙台赤十字病院看護部 中央手術室

松本 亜矢  塩釜 直美  山科和歌子
大和美和子

Evaluation and Issues of Fixed Nursing Team in the Operating Room

Ward of Operating Room, Japanese Red Cross Sendai Hospital

Aya MATSUMOTO, Naomi SHIOGAMA, Wakako YAMASHINA and Miwako YAMATO

要旨

手術室看護師が部署の目標達成に意欲をもって主体的に参加できることを目的の一つとし,部署の運営に固定チームナーシングを導入し活動してきた.手術室における看護提供方式の運営方法を再考する目的で,メンバーの意識調査および取り組んだ目標の達成状況の分析を行い,今後の課題について検討した.その結果,メンバーはチーム運営やチーム内外の関係,目標達成への意欲におおよそ肯定感を示し,患者に質の高い看護を実践するアクションプランの推進にあたってプラスの影響をもたらしていた.今後のチーム制の運営にあたり,チーム間の連携やチーム活動の時間確保が課題として見出され,管理的な側面での調整が必要であることが示唆された.また,導入目的の一つである,手術看護の経験年数の少ない看護師の育成(教育)を行うためにどのように運用していくかが課題である.


Key words:手術室看護,固定チームナーシング,目標管理