仙台赤十字病医誌　Vol.21, No.1, 17-22, 2012

原著

仙台赤十字病院における小児泌尿器科疾患の診療の現状

仙台赤十字病院泌尿器科^＊
渋谷皮膚科泌尿器科医院^＊＊
東北大学医学部泌尿器科^＊＊＊

太田　章三^＊　　當麻　武信^＊　　渋谷　彰良^＊＊
佐々木光晴^＊＊＊

Clinical Analysis of Outpatients with Urological Disorders under Fifteen Years Old

*Department of Urology, Japanese Red Cross Sendai Hospital
**Shibuya Hifukahinyokika Clinic
***Department of Urology, Tohoku University School of Medicine

Shozo OTA^*, Takenobu TAIMA^*, Akiyoshi SHIBUYA^** and Mitsuharu SASAKI^***

要旨

2005年1月から2009年12月までの5年間に，当科外来を受診した初診時15歳以下の患者501例を対象に，臨床的検討を行った。男性414例，女性87例と男性が多かった。内訳は陰茎·尿道の疾患136例，尿路·性器感染症115例，精巣·精索の疾患96例，排尿障害61例，先天性腎·尿路疾患30例，血尿26例，外傷16例などであった。受診経路をみると，直接受診222例，小児内科からの紹介156例，開業医（泌尿器科，小児科）からの紹介115例，小児外科からの紹介8例であった。より高度の治療が必要とされ専門病院（こども病院）へ紹介した症例は10例であった。多岐にわたる疾患がみられたが，大部分の症例では一般病院でも対応は可能であった。

Key words: 小児泌尿器疾患，先天性泌尿器疾患，尿路感染症