仙台赤十字病医誌　Vol. 17, No. 1, 67-73, 2008

原著

当院における栄養スクリーニングの現状と課題

仙台赤十字病院　NST

相原　史弥　　大棒　雄大　　鎌田　文子
根口　真実　　佐藤　霧子　　鈴木　里美
高橋周太郎　　矢萩　　静　　大室裕美子
下寺佐栄子　　遠藤　公人　　遠藤　尚文
山下　和良

State and Problem of Nutritional Screening

Nutrition Support Team, Japanese Red Cross Sendai Hospital

Fumihiko AIHARA, Takehiro DAIBO, Fumiko KAMATA, Mami NEGUCHI,
Kiriko SATO, Satomi SUZUKI, Syutaro TAKAHASHI, Shizuka YAHAGI,
Yumiko OHMURO, Saeko SHIMODERA, Kojin ENDO, Naobumi ENDO
and Kazuyoshi YAMASHITA

要旨

平成16年9月に栄養サポートチーム（Nutrition Support Team: 以下NST）が設立され，同年11月外科病棟において活動を開始した。その後平成18年4月からは一部患者を除く全患者へとスクリーニングの対象を拡大し活動している。今回，平成19年1月から3月の対象患者982名の栄養スクリーニングデータからNST介入率，診療科別の傾向，チェック項目別の抽出率，該当チェック項目数を算出した。入院患者の25.8% に栄養障害が認められ，総合内科や呼吸器内科に多く認められた。重度の栄養障害は少なかった。今後は入院中の栄養状態悪化症例の抽出や嚥下困難症例への積極的な介入を進める。

Key words: NST，スクリーニング