仙台赤十字病医誌 Vol. 17, No. 1, 7-16, 2008

総説

硬膜外カテーテル造影法

仙台赤十字病院麻酔科

嶋   武

An X-ray Study of the Epidural Catheters

Division of Anesthesia, Japanese Red Cross Sendai Hospital

Takeshi SHIMA

要旨

仙台赤十字病院麻酔科では25年前より0.5 mlの造影薬を注入し,1分後に仰臥位でX線正面写真の撮影を行って硬膜外カテーテル造影を実施している。硬膜外腔に少量の造影薬が注入されると,頭側,尾側に縦に長く写る陰影がみられる。椎間孔よりの逸脱や血管内迷入,くも膜下腔迷入,硬膜下腔迷入でのそれぞれの特徴的な造影所見を概説した。硬膜外腔でない所に挿入された場合は造影薬の陰影が椎弓根像の上に重なる。カテーテルの走行とカテーテル先端の位置および少量の造影薬の拡がりにより判別する硬膜外カテーテル造影法は非常に有用であり,ぜひルーチンに実施して頂きたい。


Key words: 硬膜外麻酔,カテーテル造影,造影薬の拡がり