仙台赤十字病医誌 Vol. 16, No. 1, 69-73, 2007

看護研究

多胎児の育児に対する母親の意識調査

仙台赤十字病院 看護部(4A病棟)

齋藤 直子  鈴木 由美  川村 啓子

The Survey of Mother's Anxiety for Bringing up Infants
from Multiple Pregnangy

Ward of 4A, Japanese Red Cross Sendai Hospital

Naoko SAITO, Yumi SUZUKI and Keiko KAWAMURA

要旨

不妊治療の進歩で多胎児の出産件数が増加しているが,核家族化により多胎児を持つ母親の育児不安は大きい。このため父親の育児協力は重要であると考え,NICUでの退院指導において,父親の育児参加を促すように指導内容を見直す必要があると考え調査した。
 その結果,母親は退院指導への参加の有無に関わらず,父親の子育て参加に満足していることがわかった。また,すでに知っている内容なので必要ないと感じ,育児指導に参加しない母親が多いことも判った。今後は両親の知らないことがないかを明らかにし,母親へ情報提供ができ,また退院指導の機会を通して育児不安の軽減につながるコミュニケーションの場となるように指導内容を見直すことが必要である。


Key words: 多胎児,育児不安,退院指導,NICU