仙台赤十字病医誌 Vol. 15, No. 1, 141-147, 2006

看護研究

当院腎センターにおけるシャントMAPの作製と活用

仙台赤十字病院 腎センター

秋保 亜紀  関口 英子  相沢 郁子
佐藤 位江  後藤紀恵子  三浦 るり
猪狩 代子  小池久美子  渡辺 真美
畠山 洋子  山岸美智代  勝又あずみ
佐藤 由香  藤井真由美  杉本 理絵
松本 正弘  山口 裕二  木下 康通

A Management Method of Vascular Access in Hemodialysis Patients

Kidney Center, Japanese Red Cross Sendai Hospital

Aki AKIU, Eiko SEKIGUCHI, Ikuko AIZAWA,
Takae SATO, Kieko GOTO, Ruri MIURA,
Toshiko IGARI, Kumiko KOIKE, Manami WATANABE,
Yoko HATAKEYAMA, Michiyo YAMAGISHI, Azumi KATSUMATA,
Yuka SATO, Mayumi FUJII, Masahiro MATSUMOTO,
Rie SUGIMOTO, Yuji YAMAGUCHI and Yasumichi KINOSHITA

要旨

われわれは患者一人一人のシャントに関する情報を集め,スタッフ全員でシャントに対する知識を深め,共有することで穿刺困難を減らすことが出来,穿刺が不安なくスムーズに行えるようになると考えた。そこで今回,シャントMAP,ブラッドアクセス観察表を作製し,使用した。その結果,穿刺困難を減らす事ができた。使用前の意識調査では,ほとんどのスタッフが穿刺に対して不安を抱いていたが,使用後の意識調査ではシャントMAPがあることで安心感が得られた。またブラッドアクセス観察表に従って穿刺前にシャントの観察を行うことで,問題のあるシャントの早期発見につながるきっかけとなった。以上から,シャントMAP,ブラットアクセス観察表の作製,利用は適切なシャント穿刺,シャント管理に有効であると考えられた。


Key words: 透析患者,シャントMAP,ブラッドアクセス観察表