仙台赤十字病医誌　Vol. 14, No. 1, 45-49, 2005

症例報告

内側楔状骨の単独骨折の1例

仙台赤十字病院　整形外科

楊　　雪梅　　北　　　純　　斎藤　　伸
大山　正瑞

A Case Report of Isolated Fracture of the Medial Cuneiform

Department of Orthopaedic Surgery, Japanese Red Cross Sendai Hospital

Setsubai YANG, Atsushi KITA, Shin SAITO
and Masamizu OHYAMA

要旨

47歳の女性．階段を降りる時右楔が十分に接地できず転落し，右前足部が底屈強制され，受傷した。 CTでは内側楔状骨の第1中足骨関節面に陥没骨折が見られた。観血的に整復し，骨欠損部に腸骨を移植した。術後10週時骨癒合した。内側楔状骨の単独骨折の発生は中足部骨折の約1.7%以下とまれであるが，転位が明らかな場合に変形性足関節症を防ぐ観点から，関節面の観血的整復及び内固定が必要である。

Key words: Cuneiform Fracture, Open Reduction, Internal Fixation, Tarsometatarsal Joint