仙台赤十字病医誌　Vol. 13, No. 1, 39-43, 2004

症例報告

重複大動脈弓の1例

仙台赤十字病院　第一循環器科
放射線科^*

池田　　淳　　岡田　秀人^*

Case Report;
A 71 Years Old Woman with Double Aortic Arch

Department of Cardiology,
Department of Radiology, Japanese Red Cross Sendai Hospital^*

Jun IKEDA and Hideto OKADA

要旨

高齢に至るまで，無症状で経過し，健康診断での心電図上の徐脈をきっかけに診断に至った重複大動脈弓の1例を経験した。非侵襲的診断法の進歩により，造影CT，MR血管造影によりほぼ完全に診断が可能であった。完全型重複大動脈弓は成人では未だに稀な疾患であり，70歳を過ぎた高齢で非侵襲的検査により診断した例は貴重と考えられ，報告した。

Key words: Double Aortic Arch, MR Angiography