宇宙航空環境医学 Vol. 59, No. 2, 100, 2022

ニュースレター

6. 第68回大会を開くにあたり
第68回大会主催にあたって

田中 邦彦

岐阜医療科学大学 大学院保健医療学研究科

 日本宇宙航空環境医学会会員のみなさま,このたび,第68回大会の大会長を仰せつかりました,岐阜医療科学大学の田中です。これまで第55回大会を岐阜大学森田教授のもとで,第62回大会を愛知医科大学岩瀬教授とともに担当させていただきました。今回大会長として,3回目の大会を担当させていただくことになりました。
 会期は例年よりやや早い2023年11月9日(木)から11日(土)に予定しております。会場は岐阜県ではございますが,大学のある明智光秀誕生の地可児市および世界的な刃物の町関市ではなく,岐阜市のじゅうろくプラザを予定しております。同施設はJR岐阜駅から通路で直結しており,非常にアクセスのよい場所にありますので,遠方からも多くのみなさまに御来場いただきたいと存じます。また,隣りの各務原市には岐阜かかみがはら航空宇宙博物館もございますので,ぜひお立ち寄りください。開催方法としましては,対面とオンライン参加が併用できるよう準備をしていく予定です。しかしながら可能な限り会員同士でお会いして熱いディスカッションが交わされることを期待しておりますので,現在のところ,会場での対面を中心にしたいと存じます。最終日午後には市民公開講座として,地元のみなさまに有人宇宙開発の現況など紹介したいと考えております。
 直近の有人宇宙開発に関する話題といたしましては,日本の民間人が国際宇宙ステーションでの滞在を果たしました,その大いなる発信力のおかげで,より宇宙旅行,微小重力が夢物語や別世界のお話ではなくリアルな興味の対象として受け入れられ始めた感があります。公開講座におきましては,民間の有人宇宙開発と本学会について一般の方々にご紹介したいと考えております。また一般の方々のみならずその発信された情報のひとつひとつが本学会会員にとっての意義も大きいのではないでしょうか。またステーションでの哺乳類飼育装置も稼働し,基礎医学分野において多くの成果が上がっているとお聞きしております。一方,2年にわたって続き,今あらためて国内で第6波を引き起こしている新型コロナウィルス感染症の世界的流行による行動制限に伴って,航空業界は大きな打撃を受けているようです。このウィズコロナあるいはポストコロナ時代においては会員のみなさまも医療的対応,航空産業衛生分野での対応に御苦労されていることと存じます。大会の詳細な内容につきましては今後考案してまいりますが,こういった宇宙航空環境医学分野におけるホットな話題を医師,研究者,メディカルスタッフ,学生,とさまざまな立場から御紹介いただける場を御用意できればと考えております。
 テーマ,タイムスケジュールなど具体的に決まり次第,順次御報告してまいります。晩秋の岐阜,金色の信長像とともにお待ちいたしております。この分野のさらなる発展のため,大会成功のために,会員のみなさまの御協力をよろしくお願い申し上げます。