宇宙航空環境医学 Vol. 57, No. 2, 70, 2020

ニュースレター

1. 会員の皆様へ

加地 正伸

日本宇宙航空環境医学会理事長

 最新の活動状況や話題などを広く皆様にお知らせし,この分野の研究に興味を持っていただきたいとの願いから,毎年ニュースレターで情報を発信してきました。皆様の御協力のお蔭で,今年もニュースレター第6号を発行できることを大変嬉しく思います。
 第65回日本宇宙航空環境医学会大会は,2019年11月29日〜12月1日に松本大学河野倫史大会長の下,松本市で開催され成功裡に終わりました。運営を担っていただきました松本大学の関係者の皆様には心より感謝申し上げます。今年の大会に於いても若手の皆様が活発に活動していただいている様子を見て,本学会の活性化が図られてきていると心強く感じました。
 毎年の学術大会は本学会にとって最重要の催しですので,今後も着実に開催して行きたいと思います。今年は2020年11月12日(木)〜14日(土)に筑波大学松崎一葉大会長の下,京都市において開催されます。11月の京都は観光のハイシーズンであり混雑が予想されますので,皆様には早めの宿泊の手配をお勧めします。
 毎年の学術大会が順調に開催されている一方で,現在の最重要課題は学会誌の定期刊行です。学会誌は1963年に前身である日本航空宇宙医学心理学会の学会誌として1巻1号が発刊されました。当初は年2回の発刊が続きましたが,1986年からは年4回発刊となり現在に至っています。
 最近の学会誌発行状況を概観すると,発刊の遅延が続いており,各号の原著数の少なさも顕著です。大会抄録号を除いては各号のページ数も少なく,同時配送や合冊も目立つ状況となっています。発刊遅延の原因としては,編集事務局の負担が大きい事,原著をはじめとする投稿数が少ない事,査読の過程がスムーズに運ばない事,などが考えられます。そこで,理事長として,昨年11月の理事会ならびに評議員会・総会において,今後の学会誌の在り方を提案し検討をお願いしました。今後は編集事務局の負担軽減をはかり,学会規模に見合った定期刊行のため,2021年から年2回発刊に変更し,1冊は大会抄録号,もう1冊を大会発表演題の原著などの掲載号とすることを提案しました。理事会では各理事からいろいろな助言や意見が出されました(詳細は学会誌掲載の理事会議事録を参照)。その結果,学会誌を年2回の発刊とする方向性は承認され,更なる検討を経て2020年6月に開催予定の次回理事会おいて最終的に決定する運びになりました。会員の皆様におかれましては,学会誌定期刊行についてのご意見があれば事務局(jsasem@jikei.ac.jp)までお知らせください。長年の課題である学会誌の定期刊行に向けて,皆様のご理解とご協力をお願い致します。
 このニュースレターが会員相互の情報交換やコミュニケーションに役立ち,本学会の活性化に繋がることを期待しています。また,一人でも多く皆様の目にとまり,本学会の活動に新たに加わっていただける機会となることを切望しております。