宇宙航空環境医学 Vol. 57, No. 2, 61, 2020

ニュースレター

2. 各委員会だより (2)宇宙航空医学認定医認定委員会
宇宙航空医学認定医認定委員会から

松永 直樹

宇宙航空医学認定医認定委員会 委員長

 昨年の第64回年次大会後,前任のJAXAの大島博先生から宇宙航空医学認定医認定委員会の委員長を引き継がせていただくこととなりました松永直樹です。微力ではございますが,会員の皆さまのお役に立てればと考えておりますので,何卒宜しくお願い申し上げます。
 小生は精神科医で,通常は日本航空の産業医,乗員健康管理医(お聞きになられたことのない方が多いかもしれませんが,ジャーマンウィングス機の事故を受け,2017年からパイロットの健康管理を行う,航空医学領域の知識を有しパイロットの勤務環境を把握した専門医=乗員健康管理医の配置が各航空会社に義務づけられました)として勤務しております。
 さて,宇宙航空医学認定医講習会の開催は2004年度から昨年までに14回を数え(2011年は講習会予定日直前の東日本大震災のため講習会が急遽中止となりました),昨年度時点で160名の宇宙航空医学認定医の先生がいらっしゃいます。宇宙航空医学の幅広い領域について集中的に講習を受けていただく機会は他にはなかなかないと思いますので,ご興味がおありの先生は是非ご参加いただき,認定医資格を取得していただければと存じます。なお,学生会員を含む医師でない会員の方々も講習会の受講は可能ですので(3日間の受講終了時に受講修了証をお渡しさせていただいております),ご参加をご検討いただけますと幸いです。
 今後,宇宙・航空領域における医学分野の重要性はますます増していくに違いないと推測されます。会員の中から大切な役割を担っていかれる方が多数出てこられることは学会にとっても大切なことと考えており,この認定医制度が多少でもお役に立てばと思っているところです。
 なお,昨年,認定医に関する規定が改定され,認定医資格の更新について,海外勤務・留学,病気休養,出産・育児・介護のための休職等の理由により更新に要するポイントが不足している場合には,所定の書類を提出いただければ更新の猶予が可能になりました。通常最長3年間,当委員会でやむを得ないと認める場合は更に2年間の計5年間,更新手続きが猶予されることとなります。更新猶予が必要な認定医の先生はどうぞ学会ホームページ(http://jsasem.kenkyuukai.jp/images/sys%5Cinformation%5C20181130162008-FAC05ED144FE00274D3C799530BC557EB43758F96304F1361ECCC296F53FDDC7.pdf)をご確認いただき,ご活用いただければと思います。