宇宙航空環境医学 Vol. 57, No. 2, 25, 2020

ニュースレター

1. 理事長挨拶

加地 正伸

東京慈恵会医科大学

 日本宇宙航空環境医学会は宇宙や航空の環境やその他種々の環境における医学や心理学に関する諸研究を促進し,その成果を広く社会へ普及還元することを目的として活動しています。本学会は昭和30年に発足,昨年11月には第60回の年次学術大会を開催しました。宇宙航空環境医学の分野では本邦における最も伝統ある学会です。
 宇宙ではすでに多くの日本人宇宙飛行士が活躍しています。近い将来には一般の人々が宇宙旅行を経験する時代が到来します。有人の惑星探査や宇宙基地の建設なども課題になって来ました。これらの事業を医学研究の分野からサポートすることが重要です。また,航空においては,数多くの新規航空会社が設立され,航空機の利用者数や便数が増加しています。航空医学の研究を推進し,人々に快適な空の旅を提供すること,乗員の健康管理を通じて運航の安全を確保することも重要です。このような理由は一例ですが,今後,本学会にはますますの積極的な活動と発展が期待されるところです。
 そこで,日本宇宙航空環境医学会の最新の活動状況や話題などについて,会員に限らず広く社会の皆様にお知らせし,この分野の研究に興味を持っていただきたいとの願いから,ニュースレターで継続的に情報を発信することとしました。一人でも多くの皆様にご理解いただき,本学会の活動に加わっていただけることを切望いたしております。

日本宇宙航空環境医学会 理事長
加地 正伸