宇宙航空環境医学 Vol. 56, No. 4, 64, 2019

一般演題3

16.　模擬微小重力環境（6° Head-down）における鼻腔通気度

森田　優登，野村　泰之，河野　航，大島　猛史

日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野

Rhinomanometry under simulated micro gravity:6° Head-down

Masato Morita, Yasuyuki Nomura, Wataru Kono, Takeshi Oshima

Department of Otolaryngology-Head and Neck Surgery, Nihon University School of Medicine

地球周回軌道上の模擬微小重力環境下において，体液シフトや循環動態変化によるムーンフェイスや頭部の血流変化が報告されており，スペースシャトルや国際宇宙ステーションでは特に滞在初期の数日間にムーンフェイスを生じる。それらの滞在においては頭部顔面の内腔における組織機能の変化も生じていると考えられる。滞在時の鼻閉や嗅覚に関する報告は幾つか散見されるが，鼻腔通気度計を用いた定量的な報告は渉猟されない。今回，一般臨床医療でも普及し用いられている鼻腔通気度検査を用いて，6° Head-downによる模擬微小重力環境下における測定をおこなった。