宇宙航空環境医学 Vol. 47, No. 4, 64, 2010

一般演題　

20.　日本人最後のSpace Shuttle Mission （STS-131）医学管理

松本　暁子

宇宙航空研究開発機構　宇宙飛行士健康管理グループ

Medical operation of the Space Shuttle Discovery Mission, STS-131

Akiko Matsumoto

Japan Aerospace Exploration Agency, Astronauts Medical Operations Group

2010年4月5日午前6時21分，米国フロリダ州ケネデイ宇宙センターから打ち上げられたSpace Shuttle Discovery（STS-131）は，15日2時間47分のミッションを終え，4月20日午前9時8分にケネデイ宇宙センターに着陸，クルー全員が無事に地球に帰還した。このSTS-131にはJAXA山崎直子飛行士が搭乗し，国際宇宙ステーション（ISS）にドッキング中は，ISS長期滞在中のJAXA野口聡一飛行士とともに種々のタスクを実施した。今回，2名の日本人飛行士が同時に宇宙滞在するのは最初で（最後かも）あり，ドッキング中は13名のクルー，うち4名は過去最多の女性クルーが滞在するなど話題も多かった。又，今回のSTS-131ミッションは，日本人が搭乗する最後のSpace Shuttle ミッションとなった。本講演では，JAXA Crew Surgeon（専任Flight Surgeon）の立場から，STS-131ミッションにおける飛行前·飛行中·飛行後の各段階における医学管理について報告した。