宇宙航空環境医学 Vol. 46, No. 4, 74, 2009

一般演題

2.　平成20 年度国際宇宙ステーション搭乗宇宙飛行士候補者の医学選抜について

松本　暁子，三木　猛生，小池　右，立花　正一

宇宙航空研究開発機構　宇宙飛行士健康管理グループ

JAXA Astronaut Candidate Selection in 2008-2009

Akiko Matsumoto, Takeo Miki, Yu Koike, Shoichi Tachibana

Astronaut Medical Operations Group, Japan Aerospace Exploration Agency

　　宇宙航空研究開発機構（JAXA）では，国際宇宙ステーション（ISS）に搭乗する日本人宇宙飛行士の候補者を平成20年度に募集した。その結果，男性839 名，女性124 名の過去最高の応募があった。このうち，医学審査を含む書類選抜に合格した230 名（男性206 名，女性24 名）に対し，第一次選抜試験を行った。第一次医学選抜は，2 日間にわたり，総合健診及び心理適性検査を行った。医学以外の各種試験結果も含め，第一次選抜では50名（男性46 名，女性4 名）が合格した。第二次医学選抜では，48 名が受験し，約1 週間にわたる詳細な医学検査を実施した。医学以外の面接試験結果も含め，第二次選抜では，10 名（男性9 名，女性1 名）が合格した。第三次医学選抜では，平衡機能検査・特殊医学及び追加医学検査・精神心理面接を実施し，閉鎖試験や泳力試験，面接結果とあわせ，最終的に3 名（男性）を宇宙飛行士候補者として選抜した。本発表では今回の医学選抜試験の概要について報告する。