宇宙航空環境医学 Vol. 44, No. 4, 129, 2007

一般演題

J-3. ハイブリッド訓練法は巧緻動作に影響を与えない

名護 健¹，松瀬 博夫¹，志波 直人¹，田川 善彦²

¹久留米大学リハビリテーションセンター
²九州工業大学機械知能工学科

Hybrid Exercise doesn't affect the skilled activities

Takeshi Nago¹, Hiroo Matsuse¹, Naoto Shiba¹, Yoshihiko Tagawa²

¹Kurume University Rehabilitation Center
²Kyushu Institute of Technology

　拮抗筋電気刺激による筋収縮を主動作筋の抵抗とする筋力増強法，ハイブリッド訓練法を考案し筋力増強効果や安全性について報告してきた。今回，本法における手指動作への影響を明らかにするため，前腕筋群に対して長期間訓練を行い，手指巧緻性について検討した。ハイブリッド訓練群（HY群），電気刺激のみの群（ES群），評価のみを行うコントロール群（CTL群）の3群，各8名，計24名の健常者を対象とした。手関節背屈筋群では長。短橈側手根伸筋と尺側手根伸筋，掌屈筋群では橈側手根屈筋と尺側手根屈筋に表面電極を貼付した。週3回6週間のトレーニングを行い，評価は，訓練前。訓練3週。終了時。終了4週後の4回行った。結果は，finger tapping，Purdue Pegboard TestのともにHY群。ES群。CTL群ともに同じ傾向を示し，群間の差は無く，ハイブリッド訓練法による巧緻動作への影響は認めなかった。