宇宙航空環境医学 Vol. 44, No. 4, 95, 2007

一般演題

A-3. 航空機動衛生隊及び機動衛生ユニットの概要について

加藤 圭,牧野 信也

航空自衛隊 航空機動衛生隊

Aero-Medical Evacuation Squadron and “Kido eisei Unit”

Kei Kato, Nobuya Makino

Japan Air Self Defense Force, Aero-Medical Evacuation Squadron

  航空機動衛生隊は,有事や災害等において発生し,その近傍では十分な医療対応を受けることができない重症救急患者に対して,固定翼航空機による広域航空搬送を含む医療搬送を実施する際に,必要な広域航空搬送中の医療を担当し,その生命予後又は機能予後を確保することを目的として,平成18年10月1日に航空自衛隊小牧基地に新編された航空自衛隊の部隊である。航空機動衛生隊が機上医療を実施する際,防音性能,電磁遮蔽性能,照明装置等を有し,ベッド3床を装備した機動衛生ユニットを用いることで,輸送機(C-130H)貨物室内においても集中治療室と同等の医療監視,看護及び応急的医療処置等を実施することができる。現在,当部隊は機動衛生ユニットを用いた部隊の運用要領を確立すべく各種試験を実施しており,本発表では,航空機動衛生隊及び機動衛生ユニットを用いた機上医療に関して,現在までの検討状況等について紹介する。