31.　20日間のHDBRにおける人工遠心とエルゴ負荷の有無による疲労関連自覚症状の差異 | Difference in subjective fatigue during 20 days of HDBR between control group and artificial gravity & ergometer lord group

一般演題

31.　20日間のHDBRにおける人工遠心とエルゴ負荷の有無による疲労関連自覚症状の差異

山口　喜久¹，塩澤　友規¹，田中　邦彦²，岩瀬　敏³，増尾　善久⁴，高田　宗樹⁵，
ドミニカ　カニコウスカ³，渡邉　順子⁶，鈴木　里美⁷，菅屋　潤壹³，佐藤　麻紀³，秋間　広⁸，
石田　浩司⁸，平柳　要¹

¹日本大学医学部社会医学講座衛生学部門
²岐阜大学医学研究科神経統御学講座生理学分野
³愛知医科大学生理学第二講座
⁴早稲田大学
⁵岐阜医療科学大学
⁶聖隷クリストファー大学看護学部
⁷愛知医科大学看護学部
⁸名古屋大学総合保健体育科学センター

Difference in subjective fatigue during 20 days of HDBR between control group and artificial gravity & ergometer lord group

Nobuhisa Yamaguchi¹, Tomoki Shiozawa¹, Kunihiko Tanaka², Satoshi Iwase³, Yoshihisa Masuo⁴,
Hiroki Takada⁵, Dominika Kanikowska³, Yoriko Watanabe⁶, Satomi Suzuki⁷, Junichi Sugenoya³,
Maki Sato³, Hiroshi Akima⁸, Koji Ishida⁸, Kaname Hirayanagi¹

¹Division of Hygiene, Department of Social Medicine, Nihon University School of Medicine
²Department of Physiology, Postgraduate School of Medicine, Gifu University
³Department of Physiology, Aichi Medical University School of Medicine
⁴Waseda University
⁵Gifu University of Medical Science
⁶Seirei Christopher University
⁷Faculty of Nursing, Aichi Medical University School of Medicine
⁸Research Center of Health, Physical Fitness & Sports, Nagoya University

20日間の6度ヘッドダウンベッドレスト(HDBR)に加えて，間歇的な人工遠心重力とエルゴメータ運動の組み合わせ負荷が，被験者の各種疲労関連自覚症の表出に，どのような影響を及ぼすかを調べた。12名の健常男子被験者(平均24歳; SD5.3歳)を6名ずつ，ベッドレストのみの群(CTRL群)と4日に1度の割合で負荷を課す群(CM群)に分けた。疲労関連自覚症状について，アンケート形式の「自覚症しらべ」と「疲労部位しらべ」を毎日午後7時前後に記入してもらい，集計・分析に供した。20日間のHDBRによって，CTRL群，CM群の何れの群にも，HDBRの初期に腰痛(腰がいたい)の訴えが，HDBR施行前(PRE)に比べ，有意に強く表出しやすかった。しかし，1週間程度経過すると消退する傾向が認められた。CTRL群とCM群の比較で，CM群はHDBR期間中の後期に，人工遠心とエルゴメータ運動負荷によると思われる左膝・下腿部疲労の訴えが有意に大きかった。今回，全般に疲労関連自覚症状の表出が少ない印象であったが，これは主にケア・スタッフによるマッサージ等による疲労回復支援が功を奏したものと思われた。今後，さらに被験者数を増やし，より詳細な調査・分析を行ってゆくつもりである。