Letter to Editor

病理医に求められる免疫組織染色の理解

中峯 寛和

(日本バプテスト病院中央検査部)

要旨: 免疫組織染色では,対象となる標的分子(抗原)の種類は増加の一途であるため,これらを整理した一覧表は有用である。しかし,それらを収録する発刊物の幾つかには,抗原と抗体の記載についての系統的な混同および個々の標的分子についての誤解がある。これらは,診断に影響しないためか,長らく放置されてきているが,臨床医学であっても学術性を軽視してよいはずはなく,次版で訂正されなければならない。このような混同および誤解を避けるため,病理医は各自で対応する必要がある。

キーワード:immunohistochemistry, confusion, antigen-antibody, misunderstanding, target molecule


Requirement of correct understanding in the field of diagnostic immunohistochemistry

Hirokazu Nakamine

Department of Laboratory Medicine, Japan Baptist Hospital

(論文受付:2021年6月21日)

(採用決定:2021年9月13日)