症例報告

HIV関連唾液腺病の1例

黒田　直人¹　　　中谷貴美子²　　　賴田　顕辞¹

（¹高知赤十字病院病理診断科部，²同　放射線科）

要旨: HIV関連唾液腺病は主として耳下腺に発生する疾患であり，臨床的にはワルチン腫瘍やシェーグレン症候群と，病理学的にはリンパ上皮性嚢胞との鑑別を要する疾患である。今回我々は40歳代の男性に発生し，病理学的検索にて HIV関連唾液腺病と判明した1例を経験したので，ここに報告する。

キーワード: HIV salivary gland disease, parotid gland

A case of HIV salivary gland disease

Naoto Kuroda¹, Kimiko Nakatani², and Kenji Yorita¹

Departments of ¹Diagnostic Pathology and ²Radiology, Kochi Red Cross Hospital

（論文受付　2015年6月11日）

（採用決定　2015年10月19日）