症例報告

線維上皮性ポリープ様変化を伴った気管支内骨軟骨過誤腫の1例

寺本　祐記¹　　　橘　　充弘¹　　　住友　良太²　　　小林　　淳²　　　菅沼　秀基³

（¹市立島田市民病院病理診断科，²同　呼吸器外科，³同　呼吸器内科）

要旨: 表面に線維上皮性ポリープ様の変化を呈する稀な気管支内骨軟骨過誤腫の1例を経験したので報告する。患者は59歳男性で，反復する肺炎の精査目的で施行されたCTにて，左舌区気管支に突出する腫瘤を指摘された。気管支鏡による生検で，線維上皮性ポリープの所見のみが認められたが，切除標本の検討では，表面に線維上皮性ポリープ様の構造を伴う過誤腫であり，内部に軟骨·骨および骨髄組織を有していた。

キーワード: bronchus, endobronchial osteochondromatous hamartoma, fibroepithelial polyp, case report

Endobronchial osteochondromatous hamartoma with surface fibroepithelial polyp-like change:a case report

Yuki Teramoto¹, Mitsuhiro Tachibana¹, Ryouta Sumitomo², Jun Kobayashi², and Hideki Suganuma³

Departments of ¹Diagnostic Pathology, ²Respiratory Surgery, and ³Respiratory Medicine, Shimada Municipal Hospital

（論文受付　2013年1月29日）

（採用決定　2013年5月28日）