症例報告

子宮摘出後に発生した左卵巣内膜症嚢胞に関連したと考えられた低悪性度内膜間質肉腫の1例

平野　博嗣¹　　　木崎　智彦¹　　　神田　雅俊²　　　宮本　岳雄²　　　小原　範之²

（¹三田市民病院病理診断科，²同　産婦人科）

要旨: 今回我々は子宮摘出30年後に発生した左卵巣内膜症嚢胞に関連したと考えられた低悪性度内膜間質肉腫の1切除例を経験したので報告する．患者は60代前半女性で，臨床的に卵巣の悪性腫瘍が疑われ，左側子宮附属器切除術+右偽嚢腫摘出術+虫垂切除術+大網切除術が施行された．組織学的には低悪性度内膜間質肉腫であった．

キーワード: ovary, post-hysterectomy, endometrial stromal sarcoma, low grade, CD10

A case of low grade endometrial stromal sarcoma associated with endometriosis of the left ovary after hysterectyomy

Hiroshi Hirano¹, Tomohiko Kizaki¹, Masatoshi Kanda², Takeo Miyamato², and Noriyuki Obara²

Devision of ¹Diagnostic Pathology and ²Gynecology, Sanda City Hosptial

（論文受付　2012年3月6日）

（採用決定　2012年9月26日）