総　　説

国際分類からみた間質性肺炎の病理

河端　美則

(埼玉県立循環器・呼吸器病センター病理)

要旨: 特発性間質性肺炎/Idiopathic interstitial pneumonia (以下IIPs）の国際分類に続き国内分類が報告された。病理診断基準や病理診断名の記載法に両分類間に相違がみられる。今回国際分類の視点から葉切肺や外科的生検肺の病理診断を示した。国際分類の主要な点を簡潔に述べればIIPsの病理診断はパターン分類に基づく記述診断であり，疾患特異性は無いとの事である。病理診断に基づき臨床に疾患診断をゆだねるが，同時に病理医は可能な限り疾患名を示唆し相互討論が望まれる。

キーワード: lung, idiopathic interstitial pneumonia, pathological diagnosis

Pathology of interstitial pneumonia following international classification

Yoshinori Kawabata

Division of Pathology, Saitama Prefectural Cardiovascular and Respiratory Center

(論文受付 2007年 6月 7日)

(採用決定 2007年 9月28日)