子宮頸部におけるp16(新規保険収載の情報)について
【質問事項】
1.当院ではp16を婦人科以外の頭頸部領域でもOptiViewを用いて染色していますが,現状のままでよいか,区別が必要かご教示ください.また,頭頸部領域での保険収載予定があればお知らせください.

2.CINtec p16に関して,診療報酬上の診断名についてご教示ください.


【回答】
1.組織中のp16 タンパクの検出(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)の診断補助)を目的に保険収載される場合は,定められた条件,検出試薬(OptiView)での実施が求められておりますが,その他の目的で染色する場合は,その限りではございません.現状,全ての検体をIVDで定められている手順にて染色いただいているとのことで,現状のままで問題はございません.また,現在の時点では,頭頸部領域での保険収載の情報は挙がっておりません.

2.薬事上の使用目的は,「子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)の診断補助」です.診療報酬上は,留意事項として,「子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)が疑われる患者であって,HE染色で腫瘍性病変の鑑別が困難なもの」と通知されております.米国LASTガイドラインにおいては,下記の場合にp16 免疫組織化学染色(IHC)の実施が推奨されており,国内でも同様の見解が得られていると認識しております.
・未熟扁平上皮化生,再生性変化,萎縮など,HSIL(CIN2あるいはCIN3)に類似する変化を有する場合
・HSIL(CIN2)が疑われる場合
・病理医間で診断意見が一致しない場合
・LSIL(CIN1)以下だが,細胞診判定がASC-US/HPV16+,HSIL,ASC-H,AGC(NOS)である場合
 詳細な適用の可否に関しましては,地方厚生局へお問い合わせいただきますようお願い申し上げます.

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