固定時における検体取扱いの取り組み 1
【質問事項】
1.手術材料の切り出しは,医師がされておりますでしょうか.
医師が行っている場合は,切り出しのタイミングは固定時間のコントロールに重要かと思いますので具体的な時間帯を教えてください.
また,切り出し後の片付けなど一日の業務のワークフローもありますので,定時までに業務を終えるための工夫も伺えれば幸いです.

2.ゲノム取り扱い規定により10%中性緩衝ホルマリンで固定されるようになりました.
HE染色の染色態度が悪い様な気がしております.何か影響があるのでしょうか.


【回答】
1.手術検体の切出しは原則医師が行っております.当院では,手術検体切出し用のプッシュプルが4台ございます.それでも臓器ごとに担当医師が決まっておりますので,自由に切り出しをされると混雑してしまいます.従いまして,臓器ごとに切り出しする時間と使用するプッシュプルについて,大まかなタイムスケジュールを組んで運用しております.作業は,8時30分から17時の間で行っております.

2.緩衝ホルマリンは,非緩衝に比し浸透力が劣るとの報告もございますが,当院では10%中性緩衝ホルマリンを導入する際に,それまで使用していたものとの比較検討や妥当性確認をおこない,病理医による判定で問題がないことを確認して使用しております.

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