新型コロナウイルス感染症における日本病理学会の指針策定と取り組み
【質問事項】
1.新型コロナパンデミックの最中において,日本病理学会からの情報発信は大変参考になりました.有難うございました.材料別の感染リスクなどに関し,国内での研究データはございますか.

2.医療水準の整った諸外国も含め,病理関係者の感染状況や感染ルート,原因となった検査材料などの情報をご存じでしたら,ご教授頂きたくお願い申し上げます.

【ご回答】
1.「国内の研究」という立て付けでは、通常検体に関しては聞いたことがありません。なお、病理解剖に関しては、病理と法医の共同で、COVID19で亡くなったご遺体の中にどの程度感染性があるウイルスが潜んでいるのかを臓器別に研究している研究結果が近々に報告されると聞いております。

2.病理関係者に限定した報告というのは存じておりませんが、α株やβ株では呼吸器検体(特にホルマリン未固定検体)からの感染が疑われるような報告は多数見られます。オミクロンに関しては情報を持っておりません。
なお、感染様式に関しては、諸外国は空気(飛沫核)感染、日本の国立感染症研究所は飛沫感染とされており、感染様式もまだ定まっておりません(世界的には「空気感染」と考えられている)。

前のページに戻る