タスクシフト/シェアへの取組み 人的資源を活かす
【質問事項】
1)病理のタスクシフトを実現するために,ご講演から認定病理検査技師という立場が必要と感じました.認定技師はどのくらい必要となるのでしょうか.例えば1施設に1名の認定技師あるいは携わる人は全員認定技師が望ましい(細胞検査士のような人数)など想定されておりましたらお教え頂けないでしょうか.

【回答】
1)当会が認定いたします認定病理検査技師に関心をお寄せいただきましたことに感謝申し上げます.当会といたしましては,病理検査室業務の中身を認定病理検査技師によって業務独占する意向は持っておりません.部内において一人でも多くのマネージメント能力が高く,病理医や臨床医とのコミュニケーションがとれる能力の高い人,また病理検査を通じて施設内のガバナンスの充実に取り組める人物を求めています.
 タスクシフト/シェアに関して言えば,認定病理検査技師だからといって,必ずしもタスクシフト/シェアされる者と限定される訳ではありません.極端な話,今回の対象は広く臨床検査技師という職種全体に関わるものであります.それだけに知識・経験の差があるという前提で考えなくてはなりません.病理医から安心して任されるような知識と技術の素養,そして何といっても自身の品性や道徳心が必要と考えています.
 病理診断現場に携わる臨床検査技師の全てが,最終責任を負う病理医が全幅の信頼を寄せて頂けるような認定病理検査技師が一人でも多く輩出されることを望んでいます.

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