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第3報 ハーフバスケット(+専用バット)とミニバスケットを用いた鍍銀染色とアザン染色

加茂隆春

浜松医科大学 腫瘍病理学講座


 第96回病理組織技術学会では、ハーフバスケット(+専用バット)とミニバスケット(既存の丸バット溝付5枚立用[以下 溝付5枚立])を使用して、FISH 法と免疫染色の使用状況を報告した。報告後の質問で『一般染色の使用はどうなのか』という問題提起があったので、今回は一般によく使われる特殊染色の、鍍銀染色(保護コロイド法,東邦大方式)とアザン染色を行った。鍍銀染色は、ハーフバスケット(+専用バット)の組み合わせで、染色手順の鍍銀液、還元液、塩化金液などの金属類を用いるステップを避けて施し、アザン染色は、ミニバスケットと溝付5枚立の組み合わせで行った。ミニバスケットは、我々が所有する溝付5枚立の約30個を試して、問題なく出し入れ可能な最終的改良形にした。この2種類の特殊染色にあたっては、肝臓、腎臓の連続パラフィン切片4枚ずつを同時染色して比較検討した。この結果、一般によく使われる特殊染色でも、溶液の効率的な使用量やタイムラグの改善が見られ、用手法によるプレパラート作製(少数;2~7枚)時に有用な装具であることが確認された。
(協力: 協同組合HAMING) (特許出願中 : 2014-157406)


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