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ベンタナ HER2 Dual ISHの染色条件最適化に関する報告

大橋健太,鳥巣加恵

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社


ベンタナ インフォーム Dual ISH HER2キットを用いたHER2 Dual in situ Hybridization法(以下DISH法)は、明視野下にてHER2遺伝子および17番染色体セントロメアをそれぞれ黒と赤のシグナルとして観察が可能な新しいHER2遺伝子増幅の検出法である。DISH法は従来から用いられてきたFISH法との高い相関が確認されており、2011年01月体外診断用医薬品として認可をされた。

DISH法はFISH法と同様、固定条件や時間、検体の保存状態が染色態度に影響を及ぼすと思われ、シグナル強度や背景組織の染色性に差が認められることをしばしば経験する。これらの影響は染色プロトコールの調整によって改善が認められ、特にハイブリダイゼーション前の熱処理および酵素処理の最適化が重要であると考える。

今回、我々は乳癌症例を用いてDISH法による染色を行い、①熱処理時間、②酵素処理時間、③Stringency Wash(プローブ非特異吸着の洗浄)温度、④multimer(プローブの検出)反応時間、⑤発色時間 の5項目について検討し、DISH法における上記5項目が染色態度へ与える影響について検討を行ったので報告する。


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