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デジタルTEMの機能と最新応用

中澤英子(株式会社日立ハイテクノロジーズ)


さまざまな情報のデジタル化が進んでいる昨今、透過電子顕微鏡(TEM)においても画像のデジタル処理が盛んに行われている。

最高加速電圧120 kVの汎用H-7650形TEMではデジタルカメラを標準装備し、TEM本体とデジタルカメラの操作を一体化することによって、容易にデジタル化されたTEM画像を取得することができる。

また、本体はPC制御され、画像処理によってオートフォーカスや画像計測が行えるようになっている。さらに、最近、デジタル画像を用いたコンピュータトモグラフィー(CT)が三次元構造解析技術として注目されている。

TEMによるCTでは高角度の連続傾斜像が用いられるが、H-7650形TEMのトモグラフィーシステムでは、試料ステージの傾斜とデジタルカメラによる画像取得とを連動させ、自動的に連続傾斜像が取得できる。

さらに、再構築のための連続傾斜像の位置補正機能や試料傾斜角度制限によるミッシングゾーンの影響を最小限に抑えたアルゴリズムによって高精度トモグラムを得ることができる。

今回はH-7650形TEMの機能とトモグラフィーを中心とした最新応用について報告する。


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