■ プログラム

HOME > 例会抄録 > 第76回病理技術研究会 > 有柄針筆(針、筆トリオ一体式)の工夫

有柄針筆(針、筆トリオ一体式)の工夫

加茂 隆春(浜松医科大学病理学第一講座)


通常のパラフィンブロック薄切作業は、様々な処理具を用いて、荒削りからスライドグラスに切片の貼付けするまでの行程がある。従事する者により、処理具の種類から使い方まで異なることは珍しくない。中でも、針や筆類は代表な物として挙げられるが、それぞれ用途に応じて使い分けているのが一般的である。

当施設では、有柄針と筆類(習字用の細筆、極細筆;穂先径1mm)の3種類を用いている。ミクロトームのメスに付着するパラフィン屑の払い落としを細筆で行い、切片のすくいや皺伸ばし、或いは気泡除去などを、極細筆(極細)と有柄針を用いることが多いので手の動きは忙しい。これらを使いやすいように改善するため、全部を一体にした有柄針筆(針、筆トリオ一体式)を2タイプ試作した。

ひとつは極細収納型で、必要に応じて極細を出せるよう柄の中に収納したもの。
もうひとつは、極細と同じような化粧筆が針に付いた化粧筆脱着型である。

双方とも保持すれば、持つ手の動きを替えるだけで、三役を使い分けできるようになる。
試作品を用いたところ、薄切作業がしやすくなり効率的になったので報告する。


例会抄録一覧へ戻る