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自動染色装置i6000の使用経験について
-同時染色による免疫組織化学染色(IHC)とEBER(ISH)のルーチン使用-

松野和子 他(埼玉医科大学総合医療センター病理部)


はじめに
現在当施設では「BioGenex社製自動染色装置 i6000」(協和メデックス株式会社販売)を導入し、免疫組織化学染色(IHC)とIn situ hybridization(ISH)を同時RUNにて、染色を行っています。この装置を導入した理由としては、スライド架設枚数が60枚と多い事と、ISHが同時に染色できる事があげられます(Barcode使用時のみ)。その他、染色Protocolを自由に変更出来るため、うまく染まらなかった場合には、その都度Protocolを変更して、良好な染色結果を得ることができます。更にこれまでマニュアルで行っていた、未希釈抗体の希釈倍率決定、反応時間設定も機械を使用して、一度に複数の条件を決める事が出来るのも魅力のひとつです。

当施設での使用状況
機器使用マニュアルにてi6000を立ち上げ、Windows画面を出します。ディスクトップ上のi6000アイコンをダブルクリックし、指示に従って必要事項を入力するとFormatの選択画面が出ます。ここでBarcode Formatを選択すると、IHCとISHを同時RUNする事が出来ます。
Barcode管理されたスライド及び、試薬は特に位置の指定なく任意に置くことができます。また、液面センサー機能がついているため、抗体及び、試薬量の不足、試薬の入れ忘れといった人為的なミスを知らせてくれます。この機能によりRUNを止める事なく、試薬を補充後、再スタートすることができます。

当施設での機械の特徴を生かした使用方法

1)優先実行スライドの指定
至急の検体があるとき、一番早く染色を終了させることができる。

2)STAT機能
RUN開始後、染色する必要のある標本が出てきた時、途中追加することができる。

3)Continuous Slide機能
染色枚数が多い時、RUNを止めることなく追加ができる。
(抗原の賦活化の有無で標本を分けてスタートさせることができる)

4)装置の特徴を生かすことにより、マニュアルと同じ感覚で反応時間、洗浄回数等を自由に設定して使用できる。


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