HOME > 例会抄録 > 第75回病理技術研究会 > ベンタナXTシステム ベンチマーク(ベンチマークXT)
北村 和則(ベンタナ・ジャパン株式会社)
ベンチマークXTは、IHC、ISHの完全自動化を実現し、染色の標準化を可能にしたシステムである。ベンチマークXTの特長・テクノロジーを紹介する。
【ベンチマークXTの特長】
1.柔軟性
IHC、ISH、FISH、FIHCを同時進行で染色が可能。
抗体の反応温度(室温、37℃、42℃)、反応時間(4分~120分)を設定でき多様なプロトコールを1000種類まで組むことができる。
2.自動化
ベーキング・脱パラフィン・抗原性の賦活化(熱・酵素)・抗体反応・発色・核染までの処理を完全自動化。
3.処理能力
8時間で60スライドの処理ができる(プロトコールの種類による)。
さらに、全自動オーバーナイト処理により30スライドの処理が可能。
【ベンタナXTのテクノロジー】
1.スライドヒーター
30個のスライドヒーターが搭載され、個別管理されている。
ベーキング・脱パラフィン・熱による抗原賦活化・定温での反応等を実現した。
2.液体カバースリップ
スライド上の反応液を液体カバースリップで被膜をつくりカバーする。
反応液の蒸発防止、反応温度の安定化を実現した。
3.スライド・ウォッシャー
切片が剥がれないようやさしく効率よく洗浄しバックグランドを低減する。
4.エアーミキサー
エアーを噴きつけ反応液をスライド上で攪拌する。
染色ムラの防止や、反応性の向上により反応時間の短縮、試薬の高希釈を実現した。
5.バーコード管理
スライド、試薬ともにバーコード管理されている。
人為的ケアレスミス、試薬の有効期限、残量等の管理からの開放を実現した。