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ダコAutostainerの使用経験

益田泰蔵 他(国立がんセンター中央病院臨床検査部)


【要旨】当院の病理検体年間件数は、生検材料で15,000件、手術材料は4,500件であり、その内、免疫染色は19,000枚行われている。免疫染色は以前、オーバーナイトで反応、染色していたが、染色枚数や他の業務の増加に伴い、平成13年より自動免疫染色装置を導入し、大部分を自動化した。さらに、一昨年よりダコAutostainer(以下As)を導入し、全てを自動化した。

ダコAsは、オープンシステムを採用しているため、汎用性に優れ、操作性も簡便であり、試薬滴下量や滴下位置はスライド毎に設定でき、経済的な装置である。
当院の染色工程は、始めに病理支援システムより免疫染色用バーコードラベルを出力し、スライドガラスに貼り、脱パラフィンを行う。Asには抗原賦活化の熱処理する機能が無いため、抗体に合わせた前処理を事前に行い、Asにセットし、付属のバーコードスキャナーでバーコードを読み、スライド位置と染色項目を認識させる。試薬はバーコード化されていないため、Reagent Mapを出力し、その位置に試薬をセットし、染色を行う。一回に最大48枚染色でき、4時間程度で染色を終了する。週末に行うメンテナンスも洗浄液をセットすれば、自動で行える。

自動免疫染色装置を導入することにより、業務の効率化につながり、安定した染色結果が可能となった。また、今回はAsを導入してから我々が経験した機器トラブルについても報告する。


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