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イムノセイバーを用いた抗原賦活化について

並松茂樹
日本医科大学付属病院病理部


【はじめに】酵素抗体法を用いた免疫染色は、医学生物学の分野で広く用いられている。アルデヒド固定操作において抗原性が失活するのはよく知られており、抗原性の復元を行うために熱処理を行うのは日常的である。今回この熱処理を行うために用いる抗原賦活処理剤イムノセイバー200倍濃縮液(日新イーエム社)について報告する。
【対象および方法】ホルマリン固定後パラフィン包埋した通常の組織検体を用いた。厚さ3ミクロンに薄切した切片をシランコーティングされたスライドガラスに貼付し、型の如く、脱パラフィン、アルコール下降系列を通し水洗した。市販の3L電気ポットに200倍希釈したイムノセイバーを満たし、沸騰後保温(約98℃)状態にし、スライドグラスを金属籠ごと沈め、98℃・45分加温処理した。加温処理後直ちに緩衝液(室温)にて冷却した。染色はベンタナNXシステム自動免疫染色装置およびマキシタグキットを用いて行った。
【結果】イムノセイバーを抗原賦活処理剤として用いることで、再現性の高い、感度のよい染色結果が得られた。


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