ヘマトキシリン後の分別によるエオジン劣化について
【質問事項】1.分別液(塩酸アルコール)で染色性が低下したエオジンは、酢酸などの酸を加えることで再度染色性を取り戻すことは可能なのでしょうか、それとも難しいのでしょうか。
2.エオジンの吸光度に用いた波長をお教えください.
3.エオジンの染色性の低下のなかで,色調の変化(極大吸収の変化)はみられませんでしょうか.
【回答】
1.酢酸添加による染色性の回復については、検証しておりません。
経験的には、染色性が低下したエオジンに酢酸を添加する事で、一時的に染色性が回復すると考えます。これは、分別工程の無いHE染色でも経験します。
無制限に回復する訳ではなく、エオジン酸(エオジンの析出物)が発生した染色液の状態では、酢酸を添加しても染色性が復活することを、期待できないと考えます。
2.517.0~517.5nmの波長となります。
3.使用した弊社エオジン液の極大吸収は517nm付近となり、その他にピークを示す吸光度波長も、517nm付近の波長と同様に減少しておりました。そのため、極大吸収の変化はみられず、肉眼的にも色調の変化を認めておりません。